城下町・竜野の紅葉狩り 12月

 
 私も朝起き(というほど早くはないけど)急遽紅葉狩で竜野に出かけた。先日の自治会に会合で紅葉がきれいだったと聞いたからだ。

12月の紅葉谷


竜野〜姫路あたりの航空写真


  竜野は遠いところにある城下町。そんなイメージが強いが、今では姫路から列車が30分ごとにあり、その所要時間も20分くらいである。
 
童謡赤とんぼのイメージ                       姫新線車両の赤トンボ・マーク

 本竜野で下車、案内所で簡単な地図をもらった。今日は月曜日、博物館等は全て休 館日とのこと、少し残念だが、それだけに人も少なかろうと、暢気なものだ。駅は揖保川の左岸にあり、竜野の城下町は右岸である。地図を眺め、今日の歩く コースを決める。現地に来ると距離感覚がつかめやすい。なるべく大きな道路を避け旭橋を渡ることにした。旭橋を渡るとすぐに城下町だ。こんなに大きな川の ほとんど土手のないところから城下町が始まるとは驚きである。
 
竜野のご城下

 一方で竜野は醤油の町、東〇で有名だが他にも醤油屋がたくさんある。自動販売機や資料館もあった。
 
醤油の自動販売機                               醤油資料館

 竜野は五万石、お城も随分と小ぶりだ。お城も休館日、門が閉ざされていた。しかし、横から斜めに入ることができる道があった。これが城かと思うほど敷地が狭い。近年立てられた御殿があるが、これも大きな寺院ぐらいの大きさだ。
 
竜野城・埋(うずめ)門


本丸御殿

 地図では城から紅葉谷に抜けられる道があるように書いてあった。かなり大きな遊歩道かと思っていたら、山道であった。12月、少し遅いかと思っていたら、いきなり紅葉が飛び込んできた。しかも、下はふかふかの落ち葉だ。


  
紅葉谷の紅葉

 地図に紅葉谷から野見宿禰の墓にいけるとあったので行くことにした。子供達が小学生の頃に行ったきりだから本当に久しぶりだ。墓は標高150m。ひとあせかいた。当麻寺近くにあった当麻蹴速の塚と比べ随分立派だ。やはり勝負の勝者と敗者との違いか。玉石が墓の周りを囲んでいる。山の石でないから、川から運んだものだろう。すごい労力だ。
 
野見宿禰の墓

 また、相撲の神様だから、明治期であろうか、力士の奉納した玉垣もおもしろい。それにしても、出雲に 帰る途中でここで死んだのでここに墓を作ったとあるが、それはどうも信じがたい。木々に囲まれて視野が狭くなっているが、竜野はもちろんそれから東が ズーッと見渡せる眺望の場所、ここで姫路で買い求めた穴子寿司を食った。せっかくのここに来たので四股を踏んでみた。爽快だった。今では野見宿禰神社と なっていて石の社殿があるが、どうも江戸末期以降のもののようだった。
 

 

 山を下りると紅葉が盛りであった。溜め息がでるほどきれいであった。京都・神護寺あたりも見事だったが、盛りの紅葉はどこでもきれいなんだろうなぁ・・・
 そんなことを思いながら今年最後の紅葉を楽しんだ。
残念!!、ここでデジカメの電池が切れてしまった。そこで、家内の旧型のデジカメで取ることにした。


 
今年最後の紅葉を楽しむ

 聚遠亭、江戸時代末期の建物で半分池の上にせり出した形で建っている。忠臣蔵で名高い赤穂城受け取 り、その命を受けたのが竜野の藩主脇坂氏である。それは知っていたが、この外様大名の藩主が幕末に老中になったことをここにくるまで知らなかった。小藩で も文化の香りのする竜野の気風はそんなところにあるのかも知れない。残念ながらここも休館日のため雨戸が閉じられていた。
 


聚遠亭


 城下町には時としておもしろいものがある。カタシボ竹、奇妙な名だ。しかも天然記念物。見落としては ならないと思いルートを探す。しかし、ルートは料亭の前で消えている。旧家老屋敷の中にあると書いてある。さすればこの料亭の中か。しかし、ここも休業 日。如何せん。その時、家内が「こっちと書いてある」という。書いてあるが、建物の中の方を指している。そっと引き戸に手をかける。開いているではない か。「失礼します」と声をかけたが返事がない。廊下の反対側にも引き戸があり、その奥に案内板がありそうだ。引き戸の奥は中庭だった。半分泥棒気分で中に 入った。貧弱な竹林があった。それが天然記念物のカタシボ竹だった。
 
カタシボ竹を求めて

 ここの竹は確かに面白い。絞ったように縦に筋が入っている。茶道具に珍重されそうな竹だ。いざ、写真 を撮ろうとすると、今度は家内のデジカメも電池切れ。仕方ないので携帯のカメラで撮ることにした。貴重な写真なのに最悪の状況だ。操作は面倒だが携帯のカ メラでも充分に役に立つ。発信するには写真が一番物を言う。
 帰りには玄関で掃除をしているここの主人に挨拶をし話を伺った。ここの竹は移植してもあのような竹にはならないとのこと、それがまた不思議であった。天 然記念物の管理も大変で、毎年、竹の数を県庁の役人が来て数えていくとのこと、それによる金銭的なメリットは全くなく、珍しいものを所有・管理しているプ ライドだけだとのこと、なんとなく納得できた。
 


カタシボ竹

 カタシボ竹を見てからは、やたらと竹製品が気になった。帰り道、竹製品を見るたびに貴重なカタシボ竹を使った物でないか吟味した。が、みんな普通の竹製品だった。
 夕暮れに秋明菊がまだ咲いていた。
 
竹の花生け(写真店の前で)                        秋明菊               .




 (さらに写真で見る時はこちらで↓)

  の操作を知っている方は、
    ここから始めてください。
←この写真をクリックするとMyPctureTownが起動します。


MyPctureTownの操作に不慣れな方は、次の説明を読んでください。
↓                       .
   1.写真選びながら、一枚ずつ写真を楽しむとき
   2.写真をスライドショーで見たいとき